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音楽の仕事をしていると、自分以外のミュージシャンはどうやって音楽と接しているか気になる時がある。そんな事頭の中で想像しても答えはでない。「じゃあ直接聞いてみよう!」の精神でインタビュー企画はじめました。

まずはiLLでもお世話になっているドラマー沼澤尚さんに話を聞いてみました。
GUEST 01

Takashi Numazawa
:中村弘二,ナカコー,iLL
:沼澤尚さん,ドラマー
:ナスノミツルさん,ベーシスト
(2009年4月 都内某スタジオにて)
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"アメリカに住みたい"

ちょっと聞いてイイですか?沼澤さんはドラム学校のカリキュラムマスターしたんですよね。それって免許皆伝って事なんですかね?(笑)  
いやいや(笑)。うーん、あのねぇー、そのへん微妙っていうか、面白いのは、ドラムの教材っていうのがアメリカには大量にあって。それをどうやって使うかを把握してからが、やっと始まりみたいな感じ。だから、学校でもの凄くいっぱいドラムの事習ったけど、まだ全然練習はしてないから「さて、練習しなきゃ」みたいな感じ(笑)。だから、ドラムの事を習って、右手と左手がちゃんと動かせるようになったら、すぐデイヴィッド・リー・ロスと一緒に演奏できるって話ではないじゃん(笑)。  
それと本人の音楽性もからんでくるんでしょうね。  
そうそう、だから学校に行って卒業できたから「よし!俺はできる」っていう世界じゃなくて、それこそ本人が、そういう感じをどう解釈するかじゃない?あと別に"学校に行ったらドラムができるようになる"とは全然思ってなかったから。アメリカに住みたかったから学校に行ってたし、ミュージシャンになれると思ってその学校に行ってなかったから。  
じゃ、たまたまドラムだったって事ですか?  
まず日本の大学を出てすぐ"アメリカに住みたい"って思ったのね。その頃から音楽がスゴい好きでライブを見に行ったり、レコード買いまくってたりしてたから......じゃあ"海外の音楽学校に行く"っていう理由でアメリカに行けば、住めるじゃん!って思ったの。で、ドラムの学校行っちゃったら、メチャメチャ面白くて。  
あー、ハマったんですね。  
うん、だって24時間演奏できるし、スゴい人達がやってくるしさ......そう、20代前半だったから"将来どうしよう?"とか思ってないし......で、楽しくてやってたら「お前先生やんない?」とか言われて「え、じゃあ、もうちょっとアメリカいようかなー」みたいな。  
とにかくアメリカにいたい!っていう気持ちが根底にあったんですね(笑)。  
何年住んでたんですか?  
17年ぐらいかな。でも00年ぐらいまで、まだむこうにドラムとか荷物あったから......最後の4年間ぐらいは日本とアメリカ行ったり来たりしてたかな。シアターブルックとか陽水さんとか吉田美奈子さんとかやってたし。 シアターブルック
シアターブルック

吉田美奈子
吉田美奈子
あーーそうか。なるほどー。今でもアメリカ住みたいですか?
うーん、分かんない。今22歳だったらロンドンに住みたい。
でも、そういう感じの活動してた人ってあんまりいないですよね?
うーん、どうだろ。自分のいた活動範囲にはいなかったね。
海外に住んでバンド活動している人は多いですけど、沼澤さんみたいに学校行って、むこうで仕事して日本に帰ってきて、また演奏するみたいな人って、少ないですよ。海外でバンドやってる人って、バンドやめたら違う職業に付く人ってわりと多くないですか?
あー、そうかもね。でも自分の場合はアメリカで活動してた時期に、バンドもセッションもいろいろやっていて、1987年にボビー・ウーマックの初来日ツアーで日本で初めて演奏して.......それやってから90年代に日本に呼んでもらえるようになってので。飛行機のチケットが届いて「これで来い!」みたいな「ハイ!いきます」みたいな感じ(笑)。 ボビー・ウーマック
ボビー・ウーマック
日本の方がギャラよかったとか?(笑)
それもあったかもね。  
むこうの人って"ギャラ交渉すごくする"っていうイメージあるんですけど?(笑)  
しないよー(笑)。条件のめなかったら、他に代わりの人たくさんいるからね。"安くてもやりたい"っていう人本当にたくさんいるしね(笑)。しかもスゴく上手い人達が。  
圧倒的にむこうって日本にくらべたらドラム人口って多いですよね?  
多いね・・・すごい人たちだらけ。  
日本にも、もちろんたくさんドラマーさんはいるんですけど、それでも僕は少ないかなーって思ってるんですけど?  
あー少ないかも。ただ、アメリカってミュージシャンのレベルは圧倒的に高いんだけど、音楽を表現するって事に関しては.....そのへんはアメリカ的っていうか......"今なにが売れてるのか?"っていう所にグワーッと集中する感じがあって。例えば"こういうドラムの技が流行ってる"ってなると、皆その技を使う感じっていうか。ヨーロッパのバンドとアメリカのバンドはそこが違う感じがする。ヨーロッパのバンドはテクニックより、バンドのテイストみたいなモノを大事にするし。着る服とかオシャレだし。ほら、Phishみたいなバンドとか、あまりにアメリカ的じゃない? Phish
Phish
& あー、そうですね(笑)。  
だってPhishのライブとか、気が狂ったように楽器の演奏が上手いのに、メンバーのルックスは「あれ?いまローディのサウンドチェックかな?」みたいな感じしない?(笑)。  
& ははははは(笑)  
「さすがPhishのローディ上手いなー」みたいな(笑)。着ている物に気を遣うアメリカ人のミュージシャンって少ないもん。そういうのがねーアメリカ面白いの。  
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